木造住宅における構造計算
「いい家」が欲しい。/談話室
穂高
2000/07/01(土) 17:47:30
大手ハウスメーカである〇化△は,コンピューターによるほぼ完璧な構造計算によって家を建てるということを売りものにしています.そして,最近になって外断熱にも取り組み始めました.外断熱については,ここの談話室で何度か議論されておりますが,中途半端な感じがしています.しかし,構造計算がほぼ完全にできるという点に,大変惚れ込んでいます.その会社では,それを行うために,ダグラスファーの集成材を用いることで,木材の強度のバラツキを抑え,論理的な展開により計算システムを構築しています.そして,その点に惚れ込み,断熱に関しては妥協をしてもいいやと考え,勢い余って仮契約をしてしまったのですが,それ以後は,どこか,すっきりせず,迷い始めています.もちろん,構造計算が完全にできることにこしたことはないのですが,
・そこまでする必要があるのだろうか?.
・もっと,重要な項目(断熱の考え方)を取るべきでは?.
そこで,談話室の皆様にお伺いしたいのですが,木造住宅の構造計算とは,どのように考えればよいのでしょうか.すなわち,これまで通りのやり方(経験論)でも大丈夫なのか,木造でもやはり完全な構造計算は必要であると.
過去の建築物には,地震,台風に何度も遭遇してきたにも関わらず,しっかりと建っているものが多くあります.それを考えると,今までのやり方でも問題が無いようにも考えられますが.
しかし,最近の建築中の建売の3階建て住宅をみると,しっかり構造計算をしなければならないのに,バランスが悪いなと思うものがたくさんあります.バランスは感覚で捕らえますが,構造計算がしっかりできている建物はバランスよく見えるものだと思っていますが.結局は,作る工務店さんのモラルとかの影響が大きいのでしょうか?
てる
2000/07/02(日) 13:36:47
正確な構造計算を行なうには、個々の部材の強度が正確に計れないと難しいと思います。
品質が均一な集成材や金属金具による接合方法を用いれば木造でも可能だと思います。(旭化成スクラムや積水ハウスでは数値を構造計算を謳っています)
しかし、無垢材では品質がバラバラで正確な数値はでないのではないでしょうか?
素人意見ですが、、、
小松
2000/07/02(日) 15:33:30
穂高さんのおっしゃられている構造計算とは、建築物の力学設計をして、
耐震性とか耐久性をはじき出すことだと思うのですが、コンピューターによる
完全なシミュレーション計算が出来たとしても、強度がぎりぎりの家を造る
ことはありません。必ず安全係数として、2〜3倍の強度を取り、十分な安全性
を確保します。この余裕の分で、経時変化や部材のばらつき、施工のばらつき
等を吸収するという考え方です。つまり、コンピュタシミュレーションをどんなに
正確に行っても、最終的な答えは、経験則に基づく方法とさして変わらない
と思います。
建て売りの3階建て住宅、特に1階部分を車庫にしている物が、地震に弱く、
十分な耐震性を有していないであろうということは、構造計算などしなくても
判ることだと思います。
以上は、素人が小耳にはさんだことなので、間違いがあるかも知れません。
専門家のご意見を伺えたら幸いです。
穂高
2000/07/02(日) 18:08:44
てる さん,小松さん,回答をありがとうございます.
てるさんのご発言で,
>正確な構造計算を行なうには、個々の部材の強度が正確に計れないと難しいと思います。
品質が均一な集成材や金属金具による接合方法を用いれば木造でも可能だと思います。(旭化成スクラムや積水ハウスでは数値を構造計算を謳っています)
その通りなのです,旭化成スクラムは,これを満足させるべくダグラスファの集成材であるパララムを使用する他,構造パネル(鋼管によってトラスを構成したもの)で,精度の高い計算を実現しています.ただし,積水さんの構造計算は旭化成に比べると数段落ちるはずです.
>しかし、無垢材では品質がバラバラで正確な数値はでないのではないでしょうか?
その通りで,ですから,木造の構造計算はやれますが,精度が悪く余り意味が無くなってしまうのです.
小松さんの発言で
>穂高さんのおっしゃられている構造計算とは、建築物の力学設計をして、耐震性とか耐久性をはじき出すことだと思うのですが、
その通りです.
>コンピューターによる完全なシミュレーション計算が出来たとしても、強度がぎりぎりの家を造ることはありません。必ず安全係数として、2〜3倍の強度を取り、十分な安全性を確保します。この余裕の分で、経時変化や部材のばらつき、施工のばらつき等を吸収するという考え方です。つまり、コンピュタシミュレーションをどんなに正確に行っても、最終的な答えは、経験則に基づく方法とさして変わらないと思います。
それは,その通りだと思います.しかし,間取りを考えた場合,できるだけ柱を少なくして,大きな空間を得ようとする場合,例えば,旭化成の場合は,極めて緻密に柱や構造壁の配置を決めることができますが,経験則に基づく計算を行っている所はどうなのでしょうか.経験則であるが故,依頼する工務店によって違いが出てくると思います.多分,その違いはかなり大きなものになるはずです.
実際に工事を行っておられる方から,小松さんのような回答が得られれば,何のためらいも無く,SCに決断できるのですが.
星井
2000/07/03(月) 12:35:09
構造計算とは、外力に対して建築物が安全に保たれるように計算することを言います。これは、木造でも非木造でも同じです。
<外力>は、建築基準法施行令第83条から88条に定義されています。その他建築学会の建築物荷重指針でも調べられます。
<安全に保たれるよう>とは、外力によって破壊されないようにすることです。
<破壊されないように>とは、応力を(柱、梁等)部材の許容応力度の範囲内に押えることです。
<許容応力度>は建築基準法施行令第89条から第99条、その他告示等に示されています。これらの数値はバラツキを考慮したものです。ちなみに、元は同じ米松であっても米松製材の許容応力度よりも米松集成材の許容応力度の方が強いのは、集成材のほうがバラツキが少ないのも理由の一つです。
穂高さん、構造に興味を示してくれて、ありがとう御座います。これで全ての疑問に答えられたとは思いませんが、何なりとご質問ください。なんでもお答えします。
経験と感に頼るのではなく、キチンと構造計算されたSC住宅は十分建設可能な筈です。
小松
2000/07/03(月) 18:18:03
穂高さんにお願いです。
星井氏と連絡を取られて判ったことは、差し障りが無い範囲で結構なので、
この談話室に投稿して下さいませんか?
穂高
2000/07/03(月) 18:30:14
星井様
ご回答をして頂きましてありがとうございます.
今一度,自分がこれまでに得た構造計算に関して,要点をまとめた上でご質問をさせて頂きたく存知ます.その時には,あなたさまの貴重な時間を使わせていただくことになりますが,宜しくお願い致します.
小松様
出来る限り,そのようにしたいと思います.断熱の方法ばかりではなく,構造計算のあり方も家を建てようとする方にとっては,知らないですまされない重要な情報だと思っています.
小僧
2000/07/03(月) 18:52:09
構造計算をいくら完璧に行ったとしても、実際に計算書どうりの施工が
行われているか??……これが問題だと思います。
木造の二階建てで中規模の物件なら、経験的な考え方で、十分だとおもいます。後は、上下(1.2階)の壁のずれや極端な大きな窓(巾)
や、全体の変芯率などや、屋根材に気を使った方がよいとおもいます。
建て売り住宅の場合は、役所に出す図面と実際建てる図面が違う場合
が有り参考にならないとおもいます。(良心的な不動産業者は。違いますが)
後は、自分自身が何を、最優先して、何に対して妥協出来るか!!……
だと思います。そして経験が豊富な、プロに有る程度お任せする事も大事かとおもいます。
小僧
2000/07/03(月) 18:54:30
構造計算をいくら完璧に行ったとしても、実際に計算書どうりの施工が
行われているか??……これが問題だと思います。
木造の二階建てで中規模の物件なら、経験的な考え方で、十分だとおもいます。後は、上下(1.2階)の壁のずれや極端な大きな窓(巾)
や、全体の変芯率などや、屋根材に気を使った方がよいとおもいます。
建て売り住宅の場合は、役所に出す図面と実際建てる図面が違う場合
が有り参考にならないとおもいます。(良心的な不動産業者は。違いますが)
後は、自分自身が何を、最優先して、何に対して妥協出来るか!!……
だと思います。そして経験が豊富な、プロに有る程度お任せする事も大事かとおもいます。
穂高
2000/07/03(月) 23:06:12
小僧様
御意見をありがとうございます.
小僧様のおっしゃる通り,その部分が急所になると思います.
経験値というのは,恐らく,個人差が強くでると思うのです.そこにきて,その方のモラルにも大きく左右されてしまいそうで怖いのです.
工務店との相性になると思うのですが,構造計算に関する勘みたいなものを身につけておかないと,こっちは,プロだと言われれば,もう,その方を信じるしかありません.多分,良心的な工務店は,施主が納得するまで説明されると思うのですが.
星井
2000/07/04(火) 01:59:34
小僧様
>実際に計算書どおりの・・・とありますが、これは手抜き工事のことをさしているのでしょうか? もしそうならばその工事は犯罪行為です。〔いい家〕がどうの以前の問題だと思います。
>経験的な考え方で十分・・・とありますが、ある程度私もそう思います。なぜならば、私の経験からすると柱が圧壊することは稀です。梁は曲げ強度から部材の大きさが決まるのではなく、梁の撓み量から決定されるほうが多いのです。つまり梁のスパンだけを注意していればいいのですが、梁の上にピアノを置くとか本棚を置くとかになると事情は変わってきます。それは、梁の撓み量で決まるのではなく、曲げ強度そのものから決定されるからです。
>上下階の・・・とありますが、自由設計で上下階の耐力壁が一致した建物を見たことがありません。現実には、ほとんどありえません。
>極端な大きな窓・・・とありますが、2間以上の開口は全て要注意です。2間以下の開口は大丈夫かというとそうでもありません。ごく稀ですがせん断で破壊することもあります。
>全体の変芯率・・・とありますが、これは全くその通りです。私が設計するときには一番時間をかけて行う作業でもあります。(変芯→偏芯です。私も感と勘を間違えていました。すみません。他にもあるかもしれませんがご容赦を)
>自分自身が何を、優先して・・・とありますが、私は以下のように決めています。
1.現行基準法等(現状に合わないものも多々ありますが)
2.構造計算
3.断熱気密
4.仕上がり
機能性とか動線は1.と同時に考えます。この順番に妥協はありません。
穂高様へ 私の名前は実名です。名前を見てすぐにわかった人もあるかと思います。生まれて初めて談話室に入って、訳もわからず参加してしまいました。正体不明を常とするこの世界で重大なミスを犯したのかなと思っています。メールアドレスを添付したのも間違いだったようですね。質問は私のメールアドレスではなく、この場所でお願いします。そのほうが皆さん歓迎していると思います。
穂高
2000/07/04(火) 19:17:09
星井さま.
星井さまへの質問は,この場所ですることにします.お願いします.
まず,話を限定するために,木造2階建て,地盤と基礎は問題なしということから始めたいと思います.
軸組工法の弱点は接合部分にあると思います.接合部分は他よりも断面積が小さく,せん断強度は落ちていると思います.そこで,質問なのですが,構造計算において接合部分はどのように扱われているのでしょうか.ラーメン構造のように接合部分を剛体とみなすのか,あるいは,ある程度,回転が生じるものとして,接合部分に経験値のような補正値を考慮して計算を行うのでしょうか?
次ぎの質問は耐力壁の部分に関するものです.筋交いが横方向に変形することを防ぐものとして取り入れられていますが,耐力壁に横方向の方向の変形の力が加わった場合,筋交いの場合は壁の対角の角に応力が集中しますが,この応力集中は構造計算に考慮されているのでしょうか.
以上,お忙しいとは存じますが宜しくお願い致します.
星井
2000/07/05(水) 09:48:04
ひまなので返信します。
>軸組工法の弱点は接合部分にあると思います.
その通りです。鋭いご指摘です。穂高さんのご職業はなんですか?
>構造計算において接合部分はどのように扱われているのでしょうか.
ピン接合として計算します。筋違い(線材)は勿論ですが、構造用合板等(面材)でも、接合金物を使ってもピンです。最近は木造ラーメンがいくつか出ていますが、それを使ったことはありません。今後木造住宅がラーメン構造になるとは考えにくいです。
>筋交いの場合は壁の対角の角に応力が集中しますが,この応力集中は構造計算に考慮されているのでしょうか.
??? 理由は少し長くなります。
私の考えですが、そもそも筋違いは圧縮に抵抗させるのか、引張りに抵抗させるのか、分けて考える必要があると思うのですが現在の技術基準にしても昔ながらのやり方にしても、そのことはあまり考慮していないようです。実は筋違いの歴史は浅いので、それが原因かもしれません。
1.圧縮に抵抗させた場合
この場合には、柱梁への局部的なめり込みが心配されます。しかし、二割材や三割材程度の部材では、柱梁へのめり込みを起こす前に座掘するはずです。(そこまで計算したことがありませんが・・・)
2.引張りに抵抗させた場合
特別な指示がない限り、釘を数本打って固定させているのが大半です。これは、釘の引抜力で抵抗させるものです。先ほどもいったように筋違いの歴史が浅く、満足な仕口さえありません。(公庫は金物を当てただけで仕口と称していますが・・・)
特に大きな引張力が作用する場合には、金物の指定をします。
以上ですが、これが考慮に値するのかなー・・・ チョットわからん
3.その他
マツミさんの躯体をはじめて見たとき、ウーン ナルホド と思ったことがあります。
kai
2000/07/05(水) 10:39:32
構造計算もさることながら,木造住宅程度であれば,実験した方が信頼できるデータが取れるのではないでしょうか?(実験条件が問題になるでしょうが)実際,そのような実験は色々なところで行われているのではないでしょうか.
>マツミさんの躯体をはじめて見たとき、ウーン ナルホド と思ったことがあります。
これはTIP工法の事でしょうか?TIPというのは筋交いと発想は同じと考えてよいのでしょうか?
私は,この手の話ならば貫工法や免振工法(木造で)の実際の性能を知りたいのですが,どなたかご存知でしょうか?
小松
2000/07/05(水) 17:49:11
力学計算の話なので、初期のテーマから少しずれるかも知れませんが、
割り込ませて下さい。(穂高さん、ごめんなさい。)
木造住宅の場合、大きく分けて木材を金物で接合する工法と、木材を組み合わせる
貫工法があります。地震などの場合、貫工法の方が、力を分散させる為に
強くなるという話がありますが、本当でしょうか?実際のところでは、
貫工法の耐震性は、大工さんの腕に大きく左右されるのでしょうか?
ご存知の方、いらっしゃいましたら、お願いします。
星井
2000/07/05(水) 21:47:04
kaiさん 小松さんへ
>貫工法について(実は私も、もっと知りたいのですが)
私の知ってる最新の範囲では、(財)日本住宅・木材技術センター(03-3589-1788)が行った、『耐力壁オリンピック』なるものを行ったのですが、そのなかに貫工法の作品も出場しています。その対戦結果は、同財団発行の『住宅と木材』に掲載されています。何月号かは忘れました。タシカ昨冬頃だったと思います。
>免振工法について
木造免振についても、同じ頃の発刊に記事が載っていたと思います。ただしこの記事は、[安価なものが出来ましたよ]という1社のみの記事でした。免振に興味がないのでよく覚えていません。風が吹けば揺れる筈ですから。
Y
2000/07/05(水) 23:53:54
最近は構造用集成材ラーメン工法の家も少しずつですが増えてきているように思います。近所の中堅ビルダーでは青森ヒバの集成材と特殊ステンレス金具を使用して木造ラーメン工法としているようです。「○○システム」と名づけられていて、実用新案も取得しているようです。
特殊ステンレス金具で木材をすっぽりと外側から包み込んで固定するので基本的に木を刻んだりプレカットしたりはしないのでせん断強度は全く落ちていないと説明していました。モデルハウスでは3階にクルマを5台置いて「全く問題ありません」と宣伝しています。一応、気密劣化も配慮して、鉄骨プレハブ用の筋交いと構造用合板のダブルガードで完璧としているようです。
>免震工法
三井ホームですね。ほとんど値段は変わらないようです。風が吹いても揺れないようにワイヤーで固定されていて、地震が起きた時にワイヤーが切れて免震装置が作動するとのことです。
穂高
2000/07/06(木) 00:42:42
星井さん(以後,様ではなく「さん」とさせてください).
質問の御回答を有難うございます.筋交いの所で,質問の内容がうまくなくすみません.私は,技術系のサラリーマンです.
接合部はピン接合として計算されるのですか.私が知っているピン接合は,回転に対しては自由なはずです.しかし,軸組の場合,回転に対しては自由ではないと思います.また,ピン接合とした場合,実際の場合との違いをどのように考慮されるのでしょうか?.Yさんの紹介にもありましたが(Yさんありがとうございます),最近では,柱に刻みを入れずに金物を用いて接合する方法がありますが,この方法と,今までのプレカットなどによる方法とは強度的に考えるとかなり違いそうなのですが.
筋交いのことですが,現在,多く使用されている筋交いは,力学的に見て余りスマートな方法でないように思えます.横方向の力を分散できず,角に力が集中する点と構成される直角三角形の対角の部分の角度が立っている点などからです.(ハッキリいって筋交いは好かん----
おいおい,理論的じゃないな)
何か他の方法はないのでしょうか.パネルを貼るという方法もありますが,旭化成のようにトラスを組む方法しかないのでしょうか?
小松さん
>力学計算の話なので、初期のテーマから少しずれるかも知れませんが、割り込ませて下さい。(穂高さん、ごめんなさい。)
結局は力学計算の分野ですので,初期のテーマからずれているとは思いません.それより,「木材を組み合わせる貫工法」ということを教えて頂いたことが有りがたいです.
kai さん
>構造計算もさることながら,木造住宅程度であれば,実験した方が信頼できるデータが取れるのではないでしょうか?(実験条件が問題になるでしょうが)実際,そのような実験は色々なところで行われているのではないでしょうか.
御意見有難うございます.
それは,おっしゃる通りだと思います.しかし,kaiさんご自身が指摘されているように,条件が違うということが気になるのです.当然,実験をやるからには,前もって構造計算もするはずで,実験結果と計算結果の比較を行うことにより,構造計算は改良されてきたはずなのですが,----- 星井さん,この辺りは実際にはどうなのでしょうか?
星井
2000/07/06(木) 11:01:28
穂高さん
>節点について
力学上節点をピンとしか考えない点にご不満をお持ちのようですが・・・
おっしゃるように厳密に考えると完全なピンではありません。しかし、完全な剛かというともっと違う。完全な剛といえるのはRC節点のようなもので、鉄骨の小梁もピンとして考えます(連続梁の場合は違いますが)。ピンか剛かの区別は力学の教科書にゆずって、
>ピン接合とした場合,実際の場合との違いをどのように考慮されるのでしょうか?.
厳密に考えると完全なピンでないわけですが、無視しても大丈夫です。それに、ピンと仮定して安全なら剛と仮定すると、もっと安全です。
管柱の上を通す梁は、梁〜梁間は剛としても問題ありませんが、梁〜柱間はピンです。
>パネルを貼るという方法もありますが,旭化成のようにトラスを組む方法しかないのでしょうか?
旭化成のようにトラスを組むほうが特殊であって、筋違いを除けば構造用合板を張る方が一般的です。
>構造実験
構造実験をするくらい予算のついた物件なら、実験に先立ちあらゆる計算をして、計算値と実験値の違いを確かめるんでしょうね。
てる
2000/07/06(木) 11:41:01
免震工法という話がでてきたので参考までにお知らせします。
一条工務店というメーカーが「ハイブリッド免震システム」というのを開発して製品化しています。静岡県に本拠を置くメーカーですので東海地震に備えてそれなりの需要はある様子です。興味がありましたので先月工場見学会に行って来ました。
まず、仕組みは主に次の通りです。
・家自体は重量鉄骨の土台の上に載る
・基礎は配筋入りベタ基礎(立上りのない水平なもの)
・家の重量は鉄製の支柱で支え、基礎上のスライダーという鉄板の上に載る。
・土台と基礎間には積層ゴムで連結する。
・揺れるとスライダーで滑り積層ゴムで元の位置に戻される仕組み
・配管等は専用の可動管を使用
・建坪20坪程度の家で費用は約200万。
縦揺れ、風による揺れ、耐久性など質問したところ、、、
・地震被害の殆どは横揺れによるものとして設計されている
・建坪20坪総2階建てで風速30m以上の場合にスライダーにすべりが生じるが、積層ゴムの働きにより揺れの動きは非常に緩やかとなる。
・システムを共同開発したブリヂストン社と共に無償の定期メンテあり。20年保証
ちょっと記憶違いがありますが概ね間違いないと思います。
その工場で体験コーナーがありまして体験しましたが、確かに効果は絶大でした。阪神大震災並みの震度6〜7では転げまわる程の衝撃でしたが、免震システム上ではコップの水もこぼれない程度に揺れが緩和されました。ちなみに震度6とは、時速60キロで走っている車が急ブレーキをかけたときと同じ衝撃が断続的に前後にかかるそうです。体験しない方でも想像できると思います。よく耐震グッズとして家具が倒れないような器具等売っていますが、この揺れを経験すると役立つとは思えなくなりました。
さて、このような地震に遭うといかに強固な構造の家でも家の中はメチャメチャになるのは間違いないと思います。どこまで、どのくらい備えるればよいか?この結論は難しいと思います。
民主棟
2000/07/06(木) 12:31:33
>震度6とは、時速60キロで走っている車が急ブレーキをかけたとき
>と同じ衝撃が断続的に前後にかかるそうです。体験しない方でも想像
>できると思います。
貴重な情報ありがとうございます。
そんなすごい揺れだと、大型テレビだってふっとんでしまいますね。
だとすると、そういう震災の後は外見上は大丈夫でもかなりのダメージを受けている家が多いということですね。
穂高
2000/07/06(木) 22:43:13
星井さん
御回答を有難うございました.何か,これ以上質問をすると,木を見て森を見ない状況に陥ってしまうので,少し,頭を冷やします.
これまでの,星井さんの回答からすれば,これまでの構造計算でも実際上は問題は無く(ただし,工務店がしっかりと施工する),むしろ,旭化成のように厳密な計算をする必要はないと言うことでしょうか.旭化成は,計算の精度を上げるため,主要な構造体にはムク材は使用していません.ムクの良さを殺してまで,構造計算一辺倒というのも考え物かもしれません.
私は,思い込みが少し激しいものですから,構造計算の精度up=正義と単純に思っていました.
やはり,家は全体のバランスを見て考えていかないと駄目なのでしょうね.
星井さん,どうも有難うございました.また,構造に関して,急所となるような疑問が生じましたら,質問をさせていただきます.
取りあえず,セッションの立上げ本人としては,これで,一旦,解決としたいと思います.御意見を下さった方,有難うございました.
星井
2000/07/07(金) 17:04:48
穂高さん
少しはお役に立てたのでしょうか。
旭化成の構造計書を見たことがないので、それについてはなんともいえませんが、現在の構造計算方法で(一点を除けば)問題ありません。それと同時にSC住宅にすることも可能です。
Kaiさん
TIP工法です。役目は筋違いと同じですが、その効果はぜんぜん違うと予想されます。前にも書きましたが、筋違いは引張りには釘の引き抜き力で、圧縮には(穂高さんの嫌いな)先端の圧縮力で抵抗しますが、TIP工法の場合、全てを釘のせん断力で抵抗するからです。
そうすることによって筋違いと比べ、建物全体の変形をかなり押えることが出来るはずです。
建物の変形を押えることがなぜ重要かというと、大きな変形には断熱材がついていけないと想像されるからです。
マツミさんへ
TIP工法の変形量に関してのデータがありましたら見せていただきたいのですが、お願いします。
小僧
2000/07/07(金) 19:52:20
星井様
ここ2〜3日この談話室を見れない環境に有った為、遅くなりすいませんでした。(変芯……偏芯……私も初めて談話室に入りしかもメール初心者の為すいません。)
実際の計算書………手抜き工事………ごく希に建築主不在の建物(建て売り住宅など)では、計算上の耐力壁(道路側の筋交い)を後々はずして、3階建ての1階の部屋を屋内駐車場にする様な事例を何かで見ました。(一般の注文住宅で監理がしっかりしていれば、まず無いと思います。)いわゆる欠陥住宅の様な事例(まさに犯罪行為です。)
上下階の耐力壁のずれ………『2X4工法の耐力壁線ブロック』の様な考え方をした場合、上下の耐力壁のラインが一致すると思いますが、いかがでしょうか?在来工法でも1階に対して2階の耐力壁がずれる場合い(梁の上に乗る耐力壁や、オーバーハングしている場合)2階の耐力
壁の壁倍率の低減、等必要かと思いますが。
※
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