雨 夏 冬 物語
「いい家」が欲しい。/談話室
MI
2000/05/10(水) 09:56:43
やっとすがすがしい春を満喫できる様になりました。あのいまいましい冬が、完全に姿を消したからです。そして、家の中も、さわやかな空気と和やかさを取り戻してきました。ですから、今、私は、家の中でも外でも春いっぱいの真中にいるのです。こんな事は、皆さんにとっては当たり前の事でしょうし、何も採りたてて話すほどの事ではないと思われるでしょう。ところが、私否、家族全体にとっては、不快さと不健康から抜けられる一年の内の僅かなとても大切な、そして皆さんが感じられるようにとても気分が高揚する、あたかも冬地獄から抜け出たような感じのするときなのです。
何故そんなに嬉しいのかと不思議に思われるでしょう。少し時間が掛かりますが、よろしければ話を聞いてくださいな。
(1) 冬の思い出
それは今から5年程前の事でした。当時住んでいたマンションは、すでに手狭となっておりかつ家族も急に増える事となったので、いそいで住まいの検討をはじめました。実は、こんな事も在ろうかと、数年前から気をつけて広告などは見ていました。しかし、具体的な条件が煮つまらないと、あれが良いとかこれは嫌などと、かってな事ばかり並べて何も決まらない状態が続きました。条件がきまれば早いもの。3ヶ月で全ての準備をおえて、
翌年の2月に引越しを完了しました。とてもさむい冬でした、と、言うより、とても寒く感じた冬でした。
悲劇は、こんな子供の驚きからはしまりました。 手狭なマンションに住み慣れた後に引っ越して数日後、台所で夫婦が話しをしている所に来て、「ね、この家って不思議だね、キッチンでも、ハー-ーって意気を吐くと外にいるみたいに息が白くなるよ。まるで、表に居るみたいだから当たり前なのかもしれないけれどね。前の家のほうが、居心地は良いよ。ここは広いけど家の中でジャンパーを着ていなくちゃなー。」 と言ってハー-―、――、――、と実演するのでありました。なぜか我々も嘘とばかりハー、――、―――― と半信半疑に息を吐いてみました。 なんと言う決定的瞬間だったのでしょうか、そして夫婦二人で、よく納得してしまいました。 私だって寒く感じなかったわけでは在りません。それなりに考えて、引っ越したばかりだから寒いのだと思っていました。5年住んでそうでは無い事がわかりました。 その理由については、季節と家の断熱・気密・蓄熱構造そして換気・暖冷房方式さらには住む人の生活様式とがとりわけ大きく関係しまので、話が長引いてしまいますからまた冬が来るころにでもお話させてください。
子供の、ハー-――の実演の後、にわかに住まいの快適性に付いての意識の高揚と文句の多発現象が現れたのです。とんでもない借金を抱えて覚悟でした事でしたがこんなに早く欠陥が出た事について皆黙っていられない状況に落ちてしまったのですから、あたりまえといえばあたりまえなのですが…・。
そして、ぶつぶつしていた家内の独り言は不満となり、不満は不平と変化し、ついには、最終的な決断をした私に対する避難となって爆発したのでした。この爆発は、定期化してひどく冷え込む冬の朝には、日常茶飯事となりました。 「どうしてこんな家買ったのよ。少しは家の事勉強したんでしょ?」 この言葉を聞くと、寒さ以上に堪えます。そして、一日の不愉快なスタートが始まるのです。私の言い訳のネタも底を尽き、条件反射的に、口にたこが出来たみたいに毎度毎度の理由を繰り返します。そして、ガスファンヒーターをがんがん焚き、窓ガラスやサッシが結露する頃に会社へ出かけたときが何度あっつた事でしょうか。
しかし、春が近づくに連れて、家内の家に対する爆発も小さくなっていきます。今はもう春。山ノ神も静かになり、晴れた朝にはたまに鶯の声が聞こえます。 「ほーほけきょ」
ところで、快適なときは、すぐ住宅の構造や工法の事など忘れてしまいます。こんなバラックでも、春ならば結構快適に過ごせるのです。バラック? 我が家は、バラックか?
戦後のいわゆるバラックとは異なり、軸組みは鉄骨で、外装も分厚いし、耐火性や耐久性も高いと言われている。外壁や間仕切り、階床の遮音性能も何の問題も無い。耐震性は抜群と聞いている。間取りにはそれぞれ皆の希望を取り入れてある。いわゆるバリアフリーにもした。 建設費や省エネを考慮してプランは出来るだけ単純にまとめ、形にこだわらずに凹凸のすくないものにし、2階ベランダと深いひさしでアクセントを取った。断熱材は、新省エネ基準を十分満足している厚さの物を使った。あれこれ一応考えて決めた事だから自分自身この家をバラックであるとは判断しにくい。
しかし、なのに何かが抜けている。そうでなければ、毎年繰り返されるあの嫌な冬の朝の不愉快な行事や辛く感じる寒さなどは無いはずである。
デジタル式の温湿度計と表面温度計を探し出してきて家を測ってみた。
5月5日 午後1時 晴天 窓開放 室温22度 相対湿度45%で快適。しかしこれは家の性能ではなく、ほとんどが自然の恵み。 一方、屋外日陰気温21度 犬走り表面温度45度 屋根カラーベスト黒70度 外壁(日射面南)47度 外壁(東)31度 室内壁(南)25度 室内壁(間仕切り)23度 まあ、とりあえず大きな問題はなさそうである。
そう言えば、家の性能には、冬対策とか夏対策とか在るが、春対策と言うのは聞いた事が無い。条件が良いときには、悪い点を見つけるのが難しい。しばらくは、春を楽しもう。
つづく
匿名希望
2000/05/10(水) 13:01:11
あの、「冬がくる頃に」とおっしゃらずに、「冬に寒い」事情について、すぐにでもお聞かせ願えませんか?私以外にも聞き耳を立てておられる方がたくさんおいでではないかと推察するのですが。
めろん
2000/05/10(水) 13:16:14
私も聞き耳を立てております。
お差し支えなければ、具体的な施工者名(○○ハウスとか)も教えて
いただければ、ありがたいです。
といっても、○○ハウスの家が全て同じように満足度が低い、という
ような短絡思考はいたしませんので、ご安心ください。
あくまでも1つの不運な事例としてお聞きしますので。
別の匿名希望
2000/05/10(水) 13:31:35
>あくまでも1つの不運な事例としてお聞きしますので。
不運な事例。かなり失礼ではないですか? これは禁句ですよ。
リバーサイド
2000/05/10(水) 14:46:26
私もマンションから5年前、引っ越してきて寒さが堪えます。
いくら寒くても12℃以下にはならなかったので。
いまさら買い換えもままならず。。。
Y.O
2000/05/10(水) 17:42:50
>雨 夏 冬 物語
>
夏 物語 に大層期待しております。 そちら様の工法であれば、
夏場には省エネで快適にすごせるのだよと言う展開を
予想していまうのですーーー。
MI
2000/05/23(火) 14:10:57
(2)様々なる工法
沖縄では、もう梅雨に入ったらしい。「雨」のことを考える前にこの現代のバラックとも言われる我が家を買う前に、自己流ではあるが多少勉強した事を整理しておこう。日本の家、とりわけ東北以南に作られる家は、梅雨と秋雨を無視して造るわけには行かない事は言うまでも無い。日本の年2回の雨季は、住む人のみならず建物にも大きな影響を及ぼす。
断熱材の無知なる誤用から生じた木造住宅の早期の腐朽の問題を除けば、特に梅雨の問題は、四季を楽しみ、四季の中に在る人と建物にとってどうしても考えておかなければならない事である。人と建物の健全さの確保に大きく関係するからである。
話を混乱させないために、ここでは「雨」を『雨季』としてとらえよう。私の現代バラックは、雨漏り、雨仕舞の問題を一応解決しているようであるし、私の興味が「嫌な冬の思い出」の様な現象が何故生じてしまったのかに在るからだ。
とはいえ、雨漏りの雨は現実には極めて大きな問題を持つものであるから触れないわけには行かないでしょうね。 不思議な話ですが、この4月に施行された『住宅の品質確保の促進等に関する法律』で10年間の瑕疵保証の義務化に付いて、主要構造部についての瑕疵推定基準などに関しての議論は成されているようですが、雨漏りについての基準は、あまり聞かない。雨漏りすれば施主がすぐわかるという想定だからか、または捉えどころが無いからか?
この前の阪神大震災で雨漏りや躯体内結露などの水による長期にわたる悪影響で躯体が腐朽してしまって被害が大きくなった事はまだ記憶に新しい。主要構造部の瑕疵と言うどころの話ではないかもしれない。特に、窓廻りの漏水は、サッシ部の結露とともに見えにくい場合いが多いので、厄介な問題であると聞く。或る機構の調査によれば、主要木部が原因となって生じた構造計算的な瑕疵件数は全体の10数パーセントらしい。その他にも色々な要因も在るが雨漏りの方が多い様だ。
我が家と言えば、屋根、外壁、窓の形はいたって単純であり、よほどの設計ミスか雑な施工を仕ない限りは雨漏りしないはずである。ただし、ソーラーサーキットの様に、屋根・壁が多重の防水構造にはなっていない。ソーラーサーキットは、非給水性の断熱材を一つの防水層としてもちいており、安全サイドに工夫されていると聞いた。外壁の場合は、外装材でまず防水し、何らかの原因で雨水が入ってきたらアウターサーキットで水きり板に落とし(等圧理論?)、それでも来る水はSCフォームで防ぐと言う事らしい。ただし、ディテールをきちんと施工しなければならないらしい。屋根は、屋根葺き材でまず雨水を流し、入ってくる雨水は野地上の防水層で防ぎ、それでも入ってくる水は、SCフォームで防いでアウターサーキットで下方に流すという構造になっている。要するに、給水しない断熱材を用いて外断熱工法をしっかり納めて外側通気層をうまく採れば、防水面でも有利な工法に成り得ると言う事だとおもう。
ただ最近の工法は、あまりにも安直にシーリング材を頼りすぎる傾向があるのではないだろうか?とくに、外側通気層を持たぬ外断熱やパネルの工法は他の面でも不安を感じる。単に表面での処理のみを考えて、張りぼて仕様でごまかす。やはり、機構的にまずは問題を解決して、しかる後にディテールの詰めを考えた方がよいと考えるのは、私だけの意見だろうか?友人の建築設計士が、そう言っていたし、機械設計でもそれが普通であります。
そう言えば、我が家の屋根は野地の上にルーフィングを敷いてカラーベストだからペラペラの屋根と言う事に成る。しかし、外壁は屋根に比べてアンバランスに厚い。分厚い外装材の内側には通気層らしき物がある。おまけに外壁には、室内側には無い換気口のガラリがある。しかし、水切り板は無く、通気層も最下部は塞がれている。だから、もし雨が外壁から漏水してきた場合には、水の逃げ場が無くどこかに溜まるか何かに染み込むしかない。とすると、通気層らしきものと換気口のような物は何の為にあるのか?一応は、雨水が直接に内装下地に行かぬ為の工夫と、鉄骨がさびない様に、住む人の都合に関係無くいつも空気を動かす必要があるからだろうか?最近の防錆塗装は、優れていると聞く。家を車レベルで考えて良いのかどうかわかりませんが。 単に雨漏りの事だけでは、我が家の仕組みは解けない様だ。
話が横にそれてしまった。『雨季』の雨の話に戻しましょう。
つづく
※
このホームページに記載された記事は、いかなるものであっても許可なく転載したり、利用することを堅くお断りします。特に談話室の記事を無許可で営業に利用することを禁じます。
新換気 SA−SHEの家| 外断熱 省エネ住宅|「いい家」をつくる会
COPYRIGHT (C)
「いい家」が欲しい。
ALL RIGHTS RESERVED.