• 新「いい家」が欲しい。
  • 涼温な家
  • さらに「いい家」を求めて
  • だから「いい家」を建てる。

だから「いい家」を建てる。

著  松井 祐三
日 第2刷
   平成28年5月16日発行
発  大和書房
定  1,500円+税

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<著者からのメッセージ>

住宅展示場に並んでいる家の良し悪しは、実際に住んでみないことには分からない。しかし、家の見方と質問のポイントさえ知っていれば事前に判別可能である。


温度差と空気の質感に注意しながら、まず最初に床下を、次いで小屋裏を見る。

実は、ふだん目にすることがない床下と小屋裏の環境は、造り手の本心をあからさまに物語り、住み心地に大きな影響を与えるからだ。

もし、造り手が、それらの部位について目を輝かせて語るなら、その造り手は信用がおけるし、その家は間違いなく「いい家」と言えるだろう。
しかし念のため、次の質問をする。

  • 1.構造について
  • 2.断熱(気密のレベルを含めて)の方法について
  • 3.シロアリ対策について
  • 4.換気の方法、そして維持管理について
  • 5.冷・暖房の方法について

そして最後に、「ところで、住み心地を保証してくれますか?」と尋ねるのだ。

デザインやインテリア、設備や太陽光発電、「長期優良住宅」などに関する質問は、この時点では不要である。それよりも、空気の質感を確かめながら、四番目の「換気の方法」を納得できるまで質問することが大事である。

機械換気の設置が2003年から義務付けられているからといって「法律どおりにやっています」という答えが返ってきたら、要注意だ。

「法律どおりの換気」では、健康増進に役立ち、住み心地が良くなる空気を吸えるのは、ものの1年程度だろう。法律は、維持管理について何も定めていないのだから。エアコンもそうだが、維持管理されない換気装置は、一年もすると健康にも快適さにもマイナスにしか作用しなくなってしまう。特に、これから主流になる「第1種セントラル式熱交換型換気装置」はそうである。

そこで、維持管理に関する質問が大事になる。

  • ●フィルター及び給気ダクト内部の点検と掃除が簡単にできるか
  • ●フィルターの性能と、交換の目安、そしてやり方について
  • ●ランニングコストはどのくらいかかるのか

装置の設置場所を確認した上で、運転音や送風の音を聞き、フィルターの交換を実際にやってみて、15年後ぐらい経つと必要になる装置の交換の仕方も説明を受けておかねばならない。

以上の見方と質問さえしっかり行えば、建ててから後悔することはあり得ないだろう。


ところで、住宅本としては破格のベストセラーを続けている<「いい家」が欲しい。>(三省堂書店)の著者である松井修三は、私の父である。

2001年に朝日新聞の「天声人語」に「外断熱しかやらない工務店主」として取り上げられて以来、断熱論争がブレイクし、「いい家」と名のつく住宅本がブームとなった。

父が一貫して主張し続けていることは、「家造りの目的は住み心地にある」ということだ。本の序章「だれも、教えてくれなかった・・・」に、このようなことが書かれている。

「住み心地を問わない建物は事務所か倉庫と同じである。住み心地こそが、住宅の根源的な価値である。間取りや、設備やインテリアがどんなに気に入ったとしても、住み心地が悪かったら何にもならない」。


<さらに「いい家」を求めて>(ごま書房新社)を書いた久保田紀子さんは、住友林業と契約していたが、この言葉に衝撃を受け、契約を取り止めて「住み心地一番」の家を建てた。

父の本とともに、久保田さんの本も、「いい家が欲しい」と願う人たちから、圧倒的な支持を得ている。

本書の第1部は、自己紹介を兼ねてこれまでを振り返り、どのようにして私が「いい家造り」に携わるようになったのかを書いた。

第2部では、「外断熱、内断熱、それはどちらでもいいのだ」という考えを改めて検証する。「なぜ、大手ハウスメーカーは、外断熱に取り組まないのか?」という問いへの答えがここにある。

第3部は、世界でも類がない新しい換気システムについての話である。本物の「いい家」とは、空気がきれいで住み心地が良い家のことである。ここから読んで、「住み心地体感ハウス」でまず体感されるのもよいと思う。

第4部は、「住み心地を保証してもらえるのか」という問いに対する答えである。保証されない住み心地は、絵に描いた餅でしかない。実際に住んでいる人たちの感想をぜひお読みいただきたい。


空気がきれいで、住み心地の良い家に住んだ人はだれもが感動する。

私もその一人で、失いかけた家族の絆を「いい家」をつくることでより強固なものにすることができた。「いい家」こそが家族を支えてくれる一番確かなものだと確信しつつ本を書いたのだが、ご賛同いただけるとしたら望外の喜びである。

松井 祐三


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